よく聞く証拠金維持率ってなんぞや

スポンサーリンク
投資について

こんにちは管理人のカオスユウキです。
7/23から続いている米ドル売りのトレンドが今週も継続中。

このブログでも実践しているトラリピ風のFXやCFDでは、現在買いトラリピのため苦しい状況が続いています。

トラリピだとこんな下落は将来の利益のためのポジション持ちなんですが、含み損が溜まりすぎると強制ロスカットとなります。

今回の記事では強制ロスカットの目安にもなる「証拠金維持率」について解説をば。
証拠金維持率について理解が進むと、取引時に今自分は無茶をしているのかどうかが把握しやすくなります。

スポンサーリンク

証拠金とは?

取引に行う時に、証券会社やFX会社の口座に担保として預けるお金です。証拠金も下記の3つに分類されます。

受入証拠金

担保として預けたお金全体のことを指します。取引で実際に決済した損益が加減されるのも受入証拠金となります。

必要証拠金

実際に売り買いのポジションを建てた時に拘束されるお金です。またトラリピ等の自動売買であらかじめ指値を予約していると、その注文分は注文中証拠金となります。

有効証拠金

受入証拠金から含み損益を差し引いた残りです。実際に取引に使えるお金は、こちらを指します。
含み損益で残高も上下しますので、含み損が増えてきた場合は有効証拠金も減っていきます。
それぞれの名称は各会社によって微妙に異なります。私が使用しているSBIFXトレードですと、

受入証拠金=預託金残高
必要証拠金=取引必要証拠金
有効証拠金=資産評価額

といった名称になります。

証拠金維持率とは?

現在保有しているポジションの総数が、口座残高に対してどのくらいの比率になっているかを示しています。
表示は%で示され、%が少ないほど危険な取引(=ロスカットが近づいている)と捉えられます。
計算式で表すと、下記になります。

証拠金維持率 = 有効証拠金 ÷ 必要証拠金 ×100

これだと分かりにくいので、例としてFX口座に10万円を入金して、1ドル=100円の時に1万通貨を買った場合の証拠金維持率を計算してみましょう。
国内のFX会社は最大レバレッジが25倍のところが多いので、レバレッジ25倍で買った場合の必要証拠金は、
1万(通貨)×100(円)÷25=40000より、4万円となります。
証拠金維持率を計算しますと、10万円÷4万円×100=250より250%となります。

証拠金維持率が下がるとどうなるの?

仮に先ほどの計算例で購入した後に1ドル=100円より下がっていった場合はどうなるでしょうか。
99円 含み損は1万円 10万円ー1万円÷4万円×100=225%
98円 含み損は2万円 10万円ー2万円÷4万円×100=200%
95円 含み損は5万円 10万円ー5万円÷4万円×100=125%
94円 含み損は6万円 10万円ー6万円÷4万円×100=100%
90円 含み損が10万円なので証拠金が0となります。

実際の取引では、94円を下回ったあたりで証拠金維持率が100%を切っていますというアラートが来ます。

このアラートが来たら証拠金を追加で入金するか、ポジションを整理しましょう。そのままほかっていて、円高が進行した場合ロスカットが発動して強制的に全ポジションが決済されます。

会社によって異なりますが、ロスカットレートは大体50~80%となっています。
証拠金維持率が低い状況で為替が急激に動くと、ロスカットをくらいます。管理人も2018年8月のトルコリラショックの時にロスカットくらい、仕事中にたったトイレにて「ふぁっ」と声をあげて呆然としたことがあります。

レバレッジって必ず25倍なの?

FX会社の最大レバレッジが25倍だといっても別に25倍で取引する必要はありません。証拠金の金額が多ければ、実質的なレバレッジは下がっていきます。
1ドル=100円の時に、1万通貨購入する際の用意できる必要証拠金とレバレッジの関係性は、以下の通りです。
必要証拠金 レバレッジ倍率
100万円 1倍
50万円 2倍
25万円 4倍
10万円 10倍
5万円 20倍
4万円 25倍

またレバレッジ25倍での1万通貨(必要証拠金4万円)購入に対して、用意できる有効証拠金と証拠金維持率の関係性は以下の通りです。

有効証拠金 証拠金維持率
100万円 2500%
50万円 1250%
10万円 250%
5万円 125%
4万円 100%

用意できる有効証拠金が多ければ多いほど、実質レバレッジは下がってきます。

ポジション数と証拠金維持率の関係

仮に100万円有効証拠金を用意し、レバレッジ25倍での1万通貨(必要証拠金4万円)とした場合に購入通貨数をあげたらどうなる証拠金維持率はどうなるのでしょうか。

通貨数 証拠金維持率 
1万 100(万円)÷1(万通貨)÷4(万円)×100=2500%
2万 100÷2÷4×100=1250%
3万 100÷3÷4×100=833%
5万 100÷5÷4×100=500%
10万 100÷10÷4×100=250%
25万 100÷25÷4×100=100%

通貨数が増えると、1円の下落による含み損も加速度的に増えていきます。1万通貨の場合は1万円の含み損ですが、10万通貨の場合は10万円の含み損と10倍になります。
10万通貨の場合、仮に5円円高した場合含み損は50万円となるため、証拠金維持率は (100-50)÷10÷4×100=125%とアラートギリギリになります。

資金に対して適切な通貨量を保持していないと、すこしの為替変動でロスカットしてしまうことになります。自分の取引状況をあまり確認できないという方ほど証拠金維持率の値には気を付けたほうがよろしいです。

証拠金維持率をあげるための手段は?

単純に2つの方法しかありません。

・証拠金を増やす。
・取引通貨量を減らす。


証拠金を急に増やすことができない方は、損切りもやむなしとしてポジション整理をすることが必要です。
実際私も、今年のトランプ発言で乱高下した際には、トラリピでの新規注文がこれ以上増えないように一旦予約を削除しました。
ロスカットは本当に辛いです。今後取り返すための原資がなくなります。
原資さえ残っていれば、損失を取り返すことも可能なのがFXです。連戦連勝はどんな取引でもありえないので、証拠金維持率という分かりやすい目安を参考にして自分の資金を守っていきましょう。

証拠金維持率の安全な目安は?

これはその人が安心して取引できるのはどれくらいかにもよりますので、皆さん異なるでしょう。あくまで管理人の経験則で行きますと、

単一通貨ペアのみの取引・・・300%以上
複数通貨ペアでの取引・・・・500%以上(本当は700~800%以上が望ましい)

といった感じです。これぐらいあれば、急な変動にも対応できるかと思いますが、証拠金維持率だけでの判断は危険です。

1万通貨持っている人の300%と10万通貨持っている人の300%は、同じ300%でも為替変動に対する対応力が異なります。

各FX会社が提供しているツールは優秀で、例えば1ドル=100円で建てたポジションが何円まで円高したらロスカットになるかとかも計算できます。
米ドルですと過去に1ドル=75円を記録したこともありますが、ここまで円高したとしてもロスカットされない資金量もしくは通貨数で取引することがベストです。

長文となりましたが、取引は節度をもって臨みましょう。経験を重ねるうちに、ご自身の安全な目安が見えてくるかと思います。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました